◎ 2001年 5月12日（土） 西丹沢 桧洞丸
前回のカタクリは好評だったようなので、今回もまた花を愛でる山行ということで、桧洞丸のツツジコースを登ってみようと企画したのだけれど、諸事情により、女性陣の参加はなし。う〜ん、・・・。ま、男には男の花見があるさ、ということで、出かけてはみたものの、ツツジが、・・・。
今回の参加メンバーは、Ｔ島先生と、Ｆ原君。バスの時間を気にしないですむように、今回は車で出かけた。集合は８時頃だったが、高速を使わずに行ったため、西丹沢自然教室前に着いたのは、既に10時半近くになっていた。土曜日ということで車はいっぱいで、皆、路上に駐車しているので、その最後尾に車を停めた。これだけの人が登っているなら、さぞ、賑やかだろうなぁと思いつつ、出発した。
数分車道を歩けば、登山口が右手にある。静かな、山懐の中へって感じで、ちょっとワクワクする。登りはすぐに緩やかになり、新緑の中を気持ちよく進む。と、左手の尾根の方から、カサカサと音がしたかと思うと、鹿だ。二頭の鹿が下りてくるところであった。しばし、にらめっこ。ポーズとってくれるなら写真撮ろうか、ってことでカメラを取り出そうとしていたら、尾根の方へ上がって行ってしまった。丹沢では、よく鹿と出会うけれど、Ｔ島先生、Ｆ原君には、新鮮な体験であったようだ。
しばらく気持ちよく歩いていると、先頭を行くＦ原君が、ヒャッと大きな声を上げて立ち止まった。ヘビ、ヘビ、ヘビ！ そうだよね、春にもなれば、ヘビだって出て来るさ。どんなヘビだったの？ ちょっと見損なって残念だぁと思うそばで、自分がいかにヘビが苦手であるかを力説する、Ｆ原君であった。
そうこうしているうちに、道は沢へと下り始める。「Ｆ原君、俺らもう、ピークを越えたよ。」「そうですか、もう、下りですね。」「・・・。沢を越えてから、急登があるんだよ。」はしゃぐ若者二人を、たしなめるＴ島先生であった。
その、ゴーラ沢出合に着いた時は、まだ歩き出してから１時間もたっていなかったので、スーッと通過した。そこから、階段と鎖場の急登で、息も上がる。ちょうど１時間して、ベンチ（テーブル、のようなもの。）がある休憩所があったので、そこで一服した。さらに登りは続き、ちょっと下り加減になったところに、左手に進入禁止の林道を分けて、さらに登ると展望台だった。ちょうど12時で、簡単にお昼にする。本当なら、ここから富士山が見えるのか。今日は、遠くの山は雲がかかっていた。
20分くらい休んでから出発。その後も登りが続く。周りには次第に、ツツジの木が現れてくるのだが、う〜ん、どうもまだ、つぼみだなぁ。ただ、たくさんつぼみをつけてはいる。ちょっと時期が早くて残念だったなぁとか思っているのだが、Ｔ島先生、Ｆ原君は、登るのに夢中のようだ。
そろそろ頂上も近い、という頃には、木道になるのが、このツツジコースだ。木道は、シロヤシオの根やバイケイソウなどを守るために作られている。ツツジは咲いていなかったけれど、バイケイソウが見事で、Ｆ原君に言わせると、「ヨーッロパみたいで、いいですねぇ。」ということなのだが、ヨーロッパ、行ったんかい！って、思わず突っ込んでしまった。
1時半頃に、桧洞丸到着だったか。以前来たここ桧洞丸は、もう少し鬱蒼とした感じの印象のあるところだったけれど、なんだか今日は、明るく感じる。実際、ブナの立ち枯れも多いようで、環境破壊はここまで進んでいるのかなぁと、思ったりした。山頂で、コーヒーを沸かして飲んだ。じっとしていると、わりと寒く感じる午後だった。
2時15分頃、下山開始。まだ、余裕があるようだったら、犬越路の方を回ってもいいかなと思っていたのだけれど、今日はおとなしく、来た道を戻る。ほとんど休むことなく、一気にゴーラ沢まで下った。ゴーラ沢で、ちょっとトイレ行きたいなぁと、ブツブツ言っていたら、そのへんの茂みでどうぞと言われたので、実は大きい方なんですと、白状する。でまた、急いで下ってもらった。でも、考えてみたら女の人って、山でのトイレってわりと大きな問題だろうなぁって、そんなことを思いつつも、4時半頃には下山して、車を停めたすぐ前が、公衆トイレだったので、事なきを得たのであった。
それにしても、この時期にツツジコースを登って、ツツジを観賞できなかったのは、とっても残念だった。しかしよく人に聞いてみると、丹沢のシロヤシオは、毎年5月下旬頃が見頃なのだとか。う〜ん、しくじった。なんとしてもＴ島先生やＦ原君には、丹沢のツツジをお見せしたかった。・・・。というわけで、登ろう会主催者としては、せめて、こんなふうに咲くんですよという写真だけでも撮っておきたいという気持ちで、下山後の数日は過ごしていた。
と、丹沢のシロヤシオが、7年ぶりの当たり年で、今が満開だという知らせが、5月30日水曜日になって、入ってきた！ 木曜日はあいにくの雨だったので、金曜日に、いてもたってもいられず、再び同じコースを、一人で登りに行ったのであった。前日の雨で、いくらか花は散ってしまったとはいえ、そこは、花のトンネルが待つ、楽園のような景観なのであった。・・・。
Ｔ島先生、Ｆ原君、すみません。また次の機会に、（って、それは次の当たり年の、7年後、になるかもしれませんが。）登ってみましょう。今回はこの、おまけギャラリーで、楽しんでください。
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